糖尿病による腎不全と透析
糖尿病で腎臓の疾患が起こることもあり、これを糖尿病性腎症と呼んでいます。糖尿病性腎症も基本的には毛細血管の問題で、その意味では糖尿病性網膜症などと変わりありません。腎臓には体内の毒素をろ過して外に出す仕組みがあります。この仕組みを担っている糸球体という毛細血管が糖尿病の人の場合は働きにくくなります。すると体の中に毒素が残ったり、逆に必要なものが体外に出たりという事態が起きるのです。このような状態を総称して糖尿病性腎症といいます。
糖尿病性腎症の末期症状が腎不全です。腎不全とは腎臓の機能がほぼ働かなくなった状態で、糖尿病を長く患っていればいるほど、そして血糖値のコントロールがうまくいっていなければそれだけ腎不全になりやすいです。腎不全になると疲れやすく常に倦怠感に襲われるようになります。他には全身のむくみ、貧血なども腎不全の代表的な症状です。また、場合によっては死亡の可能性もあるのが腎不全の恐ろしいところです。
腎不全によって尿毒症という症状が起こる場合があります。腎不全の腎臓はもはや体の毒素のろ過などが全く出来ない状態です。すると血中にも大量の毒素が入り込むことがあり、その血中から脳の神経などに影響が合った場合死亡することもあるのです。溶血性の尿毒症を起こすと大人の場合半数程度は死亡すると言われています。
これらの命に関わる事態を防いで正しく腎臓の機能を回復する方法は腎不全になるともうありません。その代わり医療機器によって体の毒素を排出し、必要な成分を血中に戻すというやり方を取ります。いわゆる人工透析といわれるものです。糖尿病性腎症の末期である腎不全まで行くと腎臓を元に戻す方法はないのです。透析では血液を外に出してろ過してから体の中に戻すのでチューブのようなもので体と機械を繋ぎます。頻度は人によって違いますが週に2-3回、1回4-5時間程度は透析を行う必要があります。時間も費用もかかるので、糖尿病性腎症がわかったらその時点で積極的に糖尿病の治療と共に腎症の治療もしていくことが重要です。糖尿病が軽快すれば初期の糖尿病性腎症は軽快します。
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